休日の過ごし方
- 野生ver
せっかくの休日を寝るなどもったいなさすぎるので、気力の続く限りひたすら徹夜。買いだめした食料をごそごそ齧りながら、いんたーねっつとガンオケを延々とやる。
しあわせだ。
ところがふとトイレに立った隙に見た鏡に、恐怖のヒゲヤンキーが映っていた。伸び放題のヒゲ。人を殺してきたようなぎらぎらした目。極めつけは、ダサすぎて外には絶対着ていけないようなPICOの作務衣。
とくにオチは無い。休日が終わったら人間に戻ります。
- 大人ver
たまの休日には早朝からネットの波打ち際を散策、午後になって空腹に気付くと、コンビニへと優雅に徒歩で出かけます。
帰路では、購入したディナーを人通りの少ない道でもそもそ齧りながら歩き、家に着くと今度は庶民には手の出せない高級なゲームを楽しむ。
思慮と分別を併せ持った大人の休日です。
世間の煩わしさとはかけ離れた静寂な時間の楽しみ方を知る、ワンランク上の男の休日です。
- 電波ver
僕はイケメン星からやってきた王子さまですから、選ばれし階級といいますか、もう毎日が楽しくて楽しくて。
毎日モテてモテてパンツを履く暇もないほどモテるので、平日の外出時は下半身に何も着用しません。
そんな僕の休日はもちろんガンオケ。
ガンオケを齧りながら、ソフトさきいかを千切って遊びます。そして千切ったソフトさきいかを、PS2のディスクトレイに詰めこむ詰めこむ。
PS2本体が必死でディスクトレイを出し入れしようとして、ガガガッと嫌な音を立てたらゲームは成功です。
遊び終わった後は、ソフトさきいかが引っかかって悶えているPS2にマヨネーズをかけて、おいしくいただく。
やはり人間は何かを食べている時が一番幸せだと思うのです。